明治神宮球場


「甲子園球場以外に好きな球場はどこか?」と聞かれれば、私は神宮球場をあげる。
東京都内の便利な場所にあり、出張帰りにふらっと外野自由席に立ち寄った事が何度もありました。でも、1990年代、どうしてもヤクルトに勝てなかった時代は、神宮に寄るのが嫌になった事もあります。
2003年、東京の友人と共に再び神宮球場に行く機会が2度ありました。
神宮の社が漂わせる歴史の重みと、現代の球場にふさわしいように改修された部分が複合されて、以前よりも魅力を増していました。
大都会なのに、スタンドに入ればビルが目につかず、緑のフィールドと青い空の境界を遮る物が何もありません。大空の下で野球を観戦できる最高の環境です。人工芝を使用している事だけは好きにはなれませんが、学生野球で頻繁に使用する以上は仕方ないのかも知れません。
一般に神宮球場は狭いと言われますが、右中間・左中間は東京ドームよりも広いのです。また、ヤクルト球団が言わゆる「飛ぶボール」を採用していない事もあり、球場の狭さを感じさせる事がありません。外野とホームが適当な距離のため、ホームベース上でのクロスプレーを楽しみやすい球場と言えます。
勝ち試合の後の星野前監督
神宮球場内野スタンドは、高さが甲子園と同等に低い。さらに球場出口は内野と外野の境界にあるため、試合後に全選手・スタッフが目の前を通って退場する。甲子園では廃止されたスタンド前のブルペンも健在です。
明治神宮大会で野球を開催する為に大正時代に設立された球場。甲子園球場とほぼ同じ歴史があります。学生野球のメッカとなり、職業野球には長く解放されていなかった。しかし1945年11月23日、戦後最初のプロ野球興行はこの球場で開かれました。ようやく国鉄スワローズの本拠地となったのは1960年代の事です。
明治神宮第二球場
ゴルフの打ちっぱなしにも使える練習用球場です。
昼間に学生野球、夜はプロ野球のナイターを開催する神宮球場では、他のプロ野球のホームグランドと異なり、プロ選手の練習時間を確保する事が出来ませんでした。この第二球場が完成した事により、そのような不都合もなくなりました。弱小球団だったスワローズの強化に大変役に立ちました。

神宮球場 東京で一番、粋な球場です。

撮影: 2003年8月6日
制定: 2003年8月20日

げんまつWEBタイガース歴史研究室