猛虎歴研 虎番記者殿堂

若手のトラ番記者の記事を読むと、どうしても主観的過ぎる記事を書く記者が少なくない。虎番であることに何か勘違いをしているのか、タイガースを自分の思うように仕向けようという記事も多く見られる。ファンが欲しいのは真実であり、経験の浅い記者の主観が多すぎる記事は不必要である。
本当の虎番記者はどうあるべきか? タイガースへの真の愛情と、記事に達するまでの何倍にも及ぶ深い知識が文字の間に読み取れることが条件だと思っている。虎番の中の虎番 わたしの好きな有名記者を殿堂入りさせます。

西本忠成 平本渉


西本忠成 にしもと・ちゅうせい

黒のニット帽が特徴の笑顔が似合う記者。
京都府出身で奈良一条高校時代にエースで4番。ノンプロPL教団時代に土井垣コーチの指導を受け、野田征念らとチームメイトになった。
65年に日刊スポーツに入社後、まずは南海ホークスを担当。1970年代から阪神タイガース担当となった。彼の記事は日刊スポーツの売り上げ増加に大幅に貢献した。朝日放送では音声多重裏側でタイガース戦の解説もした。
記者からの転属辞令を期に、30年間勤めた日刊スポーツを退社しフリーとなる。
ゲームを深く観察し、ひとつのプレーをデータやエピソードを重ねて細かく分析する味わいの深いコラムを書く。タイガースへの深い愛情が随所に見受けられ、辛口の記事でもチームの脚を引くようなことはないさわやかさがある。
デイリースポーツにコラム掲載中。名著に「君は見たか 阪神タイガースの100人」「プロ野球102人の好きな言葉」など。
スカイA「猛虎まるかじり」 サンテレビ「熱血タイガース党」など、各種番組に出演

平本渉 ひらもと・わたる

1938年広島県生まれ、広島商業では外野手で春夏甲子園出場し法政大学に進学。
61年に大阪日日新聞入社、63年サンケイスポーツに移籍して以降、ずっとトラ番として活躍しつづけている。 2リーグ分裂後の阪神の3度の優勝記事をすべて書いた唯一の記者だとか。サンケイスポーツでは管理職昇進を拒否し専門職コースで生涯1記者を勤める。シーズンオフには山部信に変身する。
2000年時点でトラ番記者最古参。時折まぜる昔話や野球の知識にキャリアを感じさせる味わい深さがある。采配批判や選手起用、フロントに対する批判などは辛口でありながら、独りよがりではなくファンが共感を覚えるように仕上げる。選手情報にも詳しいが、決してすべてを明かさず選手のプライベートにも配慮を忘れない。
非関西紙のサンケイスポーツを一流タイガース紙に引き上げた功績は大きい。阪神ファンが野球に詳しく、いろいろな批判が出来るのはこの平本氏のコラムによるところが大きい。 サンケイスポーツでコラム掲載中。
著書に「掛布物語」「フレッシュ猛虎」「やっぱり愛しのタイガース」「猛虎元年」など多数。

あなたの好きな虎番記者教えて下さい。


げんまつWEBタイガース歴史研究室