歴代打撃コーチ
松木謙治郎や藤村冨美男など、打撃指導の上手な監督はいたが、この章では本格的な打撃コーチの始まりを６０年の伊賀上コーチからとする。
６０年〜６１年 伊賀上潤伍
６２年〜６３年 青田昇
６４年 土井垣武
６５年 岩本章良
６６年 島田雄三（６６年後半はファーム担当）
６６年〜６７年 後藤次男（６６年８月より）
６８年 小鶴誠
６９年 後藤次男（監督）
７０年〜７２年 藤井勇（ヘッド）
７３年 岡本伊佐美
７４年 櫟信平
７５年〜７７年 山内一弘（補佐：遠井吾郎）
７８年 遠井吾郎
７９年〜８０年 中西太（８０年５月まで）
８０年 相羽欣厚（５月より）
８１年〜８３年 横溝桂・藤田平
８４年 佐藤孝夫・藤田平
８５年〜８７年 並木輝男・竹之内雅史
８８年 藤井栄治
８９年 石井晶
９０年 弘田澄男
９１年〜９２年 佐々木恭介
９３年〜９４年 石井晶・長崎慶一
９５年 山内一弘・長崎慶一
９６年〜９７年 佐野仙好
９８年 福本豊（補佐：長嶋清幸）
９９年〜００年 柏原純一・長嶋清幸
０１年 柏原純一・和田豊
０１年秋季Ｃ 和田豊・平塚克洋
０２年〜０３年 田淵幸一・和田豊・Ｔオマリー
０４年 金森永時・平塚克洋
０５年〜０６年 正田耕三・和田豊
０７年 正田耕三・広沢克実
０８年 吉竹春樹・広沢克実
０９年 和田豊・中村豊
１０年〜１１年 和田豊・片岡篤史
１２年 片岡篤史・高橋光信
１３年 水谷実雄・関川浩一・高橋光信
伝説の打撃コーチ と その弟子
打撃理論の指導で定評があったのは松木謙治郎監督だ。特に肩を壊した左投手・田宮謙次郎を４番打者に育てた功績は大きかった。
６６年、後藤次男の下で打撃開眼したのが遠井吾郎、ベストテン２位の．３２８という高打率をマークした。この師弟関係から７８年に後藤監督の下で遠井が打撃コーチに就任する。
７０年〜７３年、ヘッドコーチを兼務しながら打撃を指導したのが藤井勇、その一番弟子が田淵幸一だった。藤井が伝授した「うねり打法」は、３０年後に田淵が濱中おさむに伝授したのだから、濱中は藤井の孫弟子と言える。
さらに、田淵の打撃で忘れていけないのが山内一弘打撃コーチだ。切れてファールになっていた打球をホームランになる指導を行って田淵に本塁打王を獲得させた。若トラ時代の掛布雅之の基礎を築いたのも教え魔の山内コーチだ。
掛布を中心とした８５年の猛虎打線の基礎を築き上げたのが中西太・横溝桂の両コーチだった。
８９年から二軍の打撃を担当した柏原純一打撃コーチの弟子は新庄剛志。柏原は現役時代に敬遠球を本塁打した事があるが、新庄も敬遠球をサヨナラヒットした面白い子弟だ。
０２年から特命コーチとなったオマリーは当初の春季キャンプ限定雇用から発展し、球団初の外国人専任コーチとしてジョージ・アリアスに打撃指導を行った。特に０３年シーズンはビデオ研究を得意とする田淵幸一の下、配球分析が得意な和田豊とオマリーの３人で「つながる打線」を築き上げて優勝に導いた。
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