仙台のタイガース遠征史

訪問記


タイガースが杜の都・仙台の地を訪れたのは意外にも古い。

1939年7月11日
この日は宮城県で初めてタイガースの試合が行われる予定だった。北海道遠征からの帰路で仙台にて試合を行う予定だった。
しかしながら雨にたたられて試合は途中中止。

この日に使用された野球場は仙台市角五郎にあった澱橋野球場だったようだが、当時の河北新報を見てもまったく記事がない。
広瀬川を渡る澱橋(よどみばし)の袂に合ったこの球場は中学野球に広く使用され、二高の野球場と共に有名な球場だった。
1930年に完成した。ベーブルースが日米野球第四戦プレーした1929年完成の八木山球場(現在の八木山動物園)より新しいが広くはない。両翼100mと言われた本格的な八木山球場を使用しなかったのは、市街地に近い交通の便を考えてのことだったろうか。この球場が出来た後は八木山球場は使われなくなっていったと言う。

仙台での最初の公式戦は、評定河原東北大学野球場で行われたようだ。1936年完成の球場でプロ野球の公式戦を5試合行ったことがある。

1948年8月11日
タイガース1−2大陽  敗 若林  勝 木下  

かつてはタイガースに在籍していた大陽の木下に3安打に抑えられた試合。
若林が78球、木下が87球で投げきった。

北海道遠征の後、後楽園に向かう途中で立ち寄ったような日程になっている。
この球場は旧制二高の野球場。学生が勤労奉仕として土盛を行って作ったそうだ。河原にあり1950年に観客席が洪水で流されたことがあると言う。それもそもそも、この場所は元々中州だったらしい。中州であったがために評定所になっていたとか。

宮城県営球場で初めてタイガースが試合を行ったのは1966年
1966年9月17日
タイガース2−0大洋  勝 若生  敗 稲川

地元出身の若生の完封勝利の試合でした。若生智男は仙台で合計3試合に登板しています。

1971年に2連戦(大洋) 1973年に2連戦(ヤクルト) 1976年に2連戦(大洋) 1977年2連戦(大洋) 1979年2連戦(大洋)
1984年2連戦(大洋) 1986年2連戦(大洋) 2005年3連戦(楽天)などが開催されました。

東北楽天の本拠地となったフルキャスト、現在では地方遠征とは言えなくなりました。


国土画像情報(カラー空中写真) 国土交通省  http://w3land.mlit.go.jp/WebGIS/
参考文献:野球事始仙台物語/高野眞五人/無明舎

げんまつWEBタイガース歴史研究室