阪神元町


阪神本線の終点、元町。
1936年3月18日、三宮から元町まで路線が延長された時に開設された駅で、当初から地下駅。球団創設の年だから阪神タイガースと同じ歴史があります。
ごく普通の島式ホームが1面のみ。神戸高速鉄道から山陽電鉄へと線路は続くので、どうも終点駅のような気がしない。とは言っても1968年の神戸高速鉄道開通までは、終着駅だった。
現在、ほとんどの列車は高速神戸まで行くので、元町を終点とするのは遅い時間の各駅停車ぐらいでしょう。

元町駅はJRの出口に近い位置、東と西の2箇所に出口を設けています。もともと、元町にはJR(省電)の駅がなく、阪神が駅を設置したことにより栄えた街です。(神戸市電は走っていましたが)
阪神電鉄は元町駅の上に「元町阪神会館」を設置し、ニュース映画館や食堂、貸しオフィスを設置しました。
東側は元町交番側のJRの駅舎内に地上口があります。西側は阪神の自社ビルと阪神が建設した地下街になっている。地下街は「阪神メトロ街」から「有楽名店街」に名を変えました。現在はアイビーショップや直営の喫茶店などがあります。
黄色の看板には元町阪神ビルは左側の出口と書いてあります。

西出口から出るとWINS神戸(中央競馬の場外馬券売り場)のビルに出ます。競馬ファンには日本一駅から近いWINSと呼ばれているWINS神戸ですが、実はこのビルが元町阪神ビルです。元町阪神会館として建てられて現在の元町阪神ビルは二代目。1990年ごろに出来たと記憶していますが、はっきりとは覚えていません。とにかく私もよく行きました。
阪神電鉄は自前の百貨店などをおかず、他企業に駅ビルを貸して賃料を設ける手段を良く取ります。中央競馬会に駅ビルをまるまま貸すとは、儲かる事を考えたものです。
WINS神戸はすでに50年の歴史があります。
元町駅周辺はWINSがあるおかげでどの店も競馬中心となります。
しかし、やはり神戸の町。競馬が終われば夜はタイガースに変わる店もいくつかあります。リーグ優勝直前は、昼間は競馬一色だったこの街も、夜はタイガース一色となったものでした。

元町駅周辺には有名な元町商店街や中華街もあります。
阪神電車の中では最も観光客と競馬客が多い駅です。

げんまつWEBタイガース歴史研究室