1リーグ時代のオールスター戦ともいうべき、プロ野球東西対抗試合。
西軍の主力はやはりタイガースの選手でした。
第一回の東西対抗は朝日新聞社の主催でした。
実は朝日新聞はプロ野球反対の立場をとっていました。そういうわけで朝日新聞本社ではなく、朝日新聞から出向していた朝日社会事業団(朝日会館)幹部の田村恭一(後の大阪朝日放送専務)一人の発想から始まった。
田村は映画、舞台、音楽、芝居、スポーツなどの催し物を担当しており、プロ野球のスタープレーヤーが集まったら面白いだろうという発想だったようだ。「僕はテナー歌手の藤原義江氏にアメリカのオールスターの事を聞いたのだが、日本でやれないかしら」と、朝日新聞の野球記者氷室武夫・久保田高行に持ちかけた。氷室は上司に掛け合った。
運動部長の東口真平は「朝日新聞としては難しいから、朝日会館の仕事としてやればよい」との見解でOKした。そして田村が職業野球連盟に働きかけて東西対抗が実現しました。
大阪朝日系が主催したために、1〜3回の東西対抗は関西でのみ行われています。3年間で主催は日本野球連盟に譲渡され第5回から関東での開催が始まりました。
11月20日〜23日 甲子園球場 (3試合)
最高殊勲選手 水原茂 殊勲選手 山下実
東軍 藤本定義監督 主将苅田久徳
投手 沢村栄治(巨)野口明(中)畑福俊英(イ)スタルヒン(巨)菊矢吉男(ラ)
捕手 ハリス(イ)内堀保(巨)中村民雄(セ)
野手 永沢富士雄(巨)水原茂(巨)中村信一(セ)鬼頭数雄(ラ)尾茂田叶(セ)中島治康(巨)
補欠 高橋吉雄(イ)白石敏男(巨)水谷則一(ラ)前川八郎(巨)
西軍 石本秀一 主将 松木謙治郎
投手 若林忠志(タ)西村幸生(タ)鈴木鶴雄(鯱)石田光彦(急)
捕手 田中義雄(タ)三浦敏一(名)相原輝夫(鯱)
野手 江口行男(鯱)伊賀上良平(タ)岡田宗芳(タ)山下好一(急)堀尾文人(急)景浦将(タ)
補欠 宮武三郎(急)黒田健吾(急)山下実(急)黒澤俊夫(鯱)
11月20日〜11月23日 西宮球場 (3試合)
最高殊勲選手 菊矢吉男 打撃賞 藤村富美男
東軍 藤本定義
投手 スタルヒン(巨)亀田忠(イ)松尾幸造(名)中山正嘉(鯱)前川八郎(巨)
捕手 ハリス(イ)吉原正喜(巨)北浦三男(セ)
内野手 中河美芳(イ)苅田久徳(セ)水原茂(巨)白石敏男(巨)三原脩(巨)大沢清(名)
外野手 伊藤健太郎(巨)尾茂田叶(セ)中島治康(巨)桝嘉一(名)中根之(イ)
西軍 高州一雄(南)
投手 西村幸生(タ)宮武三郎(急)大友一郎(ラ)若林忠志(タ)菊矢吉男(ラ)
捕手 門前真佐人(タ)室井豊(ラ)田中義雄(タ)
内野手 松木謙治郎(タ)藤村富美男(タ)黒田健吾(急)上田藤夫(急)伊賀上良平(タ)本堂保次(タ)
外野手 鬼頭数男(ラ)堀尾文人(急)山田伝(急)水谷則一(ラ)山下好一(急)
11月23日〜11月27日 甲子園球場 (5試合)
最高殊勲選手・守備賞 水原茂 打撃賞 上田藤夫
東軍 岡田源三郎
投手 スタルヒン(巨)野口二郎(セ)亀田忠(イ)古谷倉之助(鯱)中山正嘉(鯱)松尾幸造(名)西沢道夫(名)
捕手 吉原正喜(巨)三浦敏一(名)佐藤武夫(セ)
内野手 川上哲治(巨)苅田久徳(セ)水原茂(巨)白石敏男(巨)千葉茂(巨)大沢清(名)柳鶴震(セ)
外野手 桝嘉一(名)尾茂田叶(セ)中島治康(巨)リベラ(巨)加藤正二(名)平山菊二(巨)小林茂太(鯱)
西軍 石本秀一
投手 若林忠志(タ)菊矢吉男(ラ)政野岩夫(南)高橋敏(急)西村幸生(タ)重松通雄(急)近藤久(ラ)
捕手 門前真佐人(タ)中田道信(南)室井豊(ラ)
内野手 松木謙治郎(タ)黒田健吾(急)鶴岡一人(南)上田藤夫(急)皆川貞之(タ)国久松一(南)伊賀上良平(タ)
外野手 山下好一(急)堀尾文人(タ)景浦将(タ)水谷則一(ラ)西村正夫(急)山田伝(急)鬼頭数男(ラ)
11月23日〜11月25日 西宮球場 (3試合)
最高殊勲選手 若林忠志
東軍 藤本定義
投手 須田博(巨)亀田忠(黒)松尾幸造(名)野口二郎(翼)古谷倉之助(鯱)
捕手 吉原正喜(巨)三浦敏一(名)佐藤武夫(翼)
内野手 川上哲治(巨)苅田久徳(翼)水原茂(巨)白石敏男(巨)中河美芳(黒)千葉茂(巨)
外野手 黒沢俊夫(鯱)桝嘉一(名)中島治康(巨)吉田猪佐喜(名)小林茂太(翼)
西軍 高田勝生(ラ)
投手 若林忠志(神)近藤久(ラ)森弘太郎(急)清水秀雄(南)石田光彦(急)
捕手 田中義雄(神)吉川義次(南)井野川利春(急)
内野手 松木謙治郎(神)黒田健吾(急)伊賀上良平(神)皆川貞之(神)上田藤夫(急)本堂保次(神)
外野手 鬼頭数男(ラ)堀尾文人(神)岩本義行(急)山田伝(急)浅野勝三郎(急)
11月29日〜12月1日 後楽園球場 (3試合) 12月6日〜12月8日 甲子園球場(3試合)
最高殊勲選手 (東京)吉原正喜 (大阪)野口二郎
東軍 藤本定義
投手 中尾輝三(巨)野口二郎(大)村松幸雄(名)広瀬習一(巨)畑福俊英(黒)
捕手 吉原正喜(巨)服部受弘(名)三浦敏一(名)
内野手 川上哲治(巨)苅田久徳(大)水原茂(巨)白石敏男(巨)千葉茂(巨)中河美芳(黒)
外野手 黒沢俊夫(鯱)桝嘉一(名)中島治康(巨)吉田猪佐喜(名)小林茂太(大)
西軍 竹内愛一(朝)
投手 若林忠志(神)森弘太郎(急)神田武夫(南)福士勇(朝)川崎徳次(南)
捕手 田中義雄(神)日比野武(急)伊勢川真澄(朝)
内野手 村上一治(南)北原昇(南)黒田健吾(急)皆川定之(神)安井健太郎(南)上田藤夫(急)
外野手 鬼頭数男(南)山田伝(急)岩本義行(急)堀内道則(朝)新富卯三郎(急)
8月29日〜8月31日 後楽園球場 (3試合) 9月5日〜9月7日 西宮球場(3試合)
最高殊勲選手 (東京)水原茂 (大阪)北原昇
東軍 藤本定義
投手 須田博(巨)野口二郎(大)広瀬習一(巨)川村章(名)
捕手 古川清蔵(名)楠安夫(巨)
内野手 川上哲治(巨)野口明(大)水原茂(巨)白石敏男(巨)山田潔(黒)
水原茂入営で大阪開催は中村信一(大)を補充
外野手 中島治康(巨)呉波(巨)吉田猪佐喜(名)岩本章(名)
西軍 井野川利春(急)
投手 若林忠志(神)森弘太郎(急)林安夫(朝)御園生崇男(神)
捕手 田中義雄(神)伊勢川真澄(朝)
内野手 藤井勇(神)北原昇(南)黒田健吾(急)上田藤夫(急)土井垣武(神)
外野手 岩本義行(急)堀内道則(朝)国久松一(南)山田伝(急)
11月13日〜11月15日 後楽園球場(3試合) 11月21日〜11月23日 甲子園球場(3試合)
最高殊勲選手 (東京)野口明 (大阪)小鶴誠
東軍 中島治康(巨)
投手 藤本英雄(巨)野口二郎(西)石丸進一(名)片山栄次(和)
捕手 藤原鉄之助(名)中村民雄(西)
内野手 野口明(西)石丸藤吉(名)中村信一(西)白石敏男(巨)小鶴誠(名)木村孝平(和)
外野手 加藤正二(名)吉田猪佐喜(名)古川清蔵(名)西沢道夫(名)
西軍 若林忠志(神)
投手 真田重蔵(朝)内藤幸三(朝)三輪八郎(神)笠松実(急)
捕手 門前真佐人(神)小林章良(朝)
内野手 景浦将(神)藤村富美男(神)中谷順次(朝)酒沢政夫(朝)上田藤夫(急)大友一明(朝)
外野手 堀内道則(朝)山田伝(急)塚本博睦(神)下社邦男(急)御園生崇男(神)
6月24日〜6月26日 西宮球場(3試合)
最高殊勲選手 藤村富美男
東軍 三宅大輔(産)
投手 野口正明(巨)藤本英雄(巨)藤井茂(産)
捕手 藤原鉄之助(産)川畑博(巨)
内野手 近藤貞雄(巨)小坂三郎(産)中村政美(巨)金山次郎(産)鈴木秀雄(産)杉江繁雄(巨)
外野手 加藤正二(産)黒沢俊夫(巨)小暮力三(巨)呉新亨(巨)
西軍 若林忠志(神)
投手 清水秀雄(近)天保義夫(急)内藤幸三(朝)
捕手 門前真佐人(神)八木進(近)
内野手 野口明(急)上田藤夫(急)藤村富美男(神)武智修(神)本堂保次(神)酒沢政夫(朝)
外野手 堀内道則(朝)山田伝(急)岡村俊昭(近)御園生崇男(神)
11月23日神宮球場 11月24日桐生球場 12月1日2日 西宮球場(2試合)
最高殊勲選手 大下弘
東軍 横沢三郎(セ)
投手 藤本英雄(巨)諏訪裕良(巨)白木義一郎(セ)西沢道夫(名)森井茂(名)
捕手 藤原鉄之助(名)楠安夫(巨)
内野手 近藤貞雄(巨)飯島滋弥(セ)千葉茂(巨)三好主(巨)金山次郎(名)
外野手 加藤正二(名)呉新亨(巨)古川清蔵(名)大下弘(セ)
西軍 藤本定義(朝)
投手 笠松実(急)丸尾千年次(急)別所昭(南)丸山二三雄(近)富樫淳(神)
捕手 土井垣武(神)
内野手 野口明(急)本堂保次(神)藤村富美男(神)上田藤夫(急)鶴岡一人(南)
外野手 呉昌征(神)岡村俊昭(南)三木久一(急)下社邦男(急)
1946年以降はファン投票による選出で現在のオールスターに近いものとなりました。